コンセントは数より位置|インテリアコーディネーターが配線計画で見るポイント

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打ち合わせで、お客様が特に重要視していると感じるのが配線計画です。

現代生活は電源を使うアイテムであふれています。各家電の充電スポットを計画する事は今やマストですし、そこで、どんなふうに、何を置いて過ごすのかを想像しながら計画することが大切です。

また、コンセントはたくさんあることに越したことはありませんが、無駄にあってもノイズになります。
特に最近は落ち着いたトーン、グレーやベージュの壁をベースカラーに設定することが多いので、白や黒といった特定の色がメインのコンセントの計画を、よりシビアにする必要性を感じています。

今回は、住宅の配線計画で私が普段チェックしているポイントを、インテリアコーディネーターの視点からまとめてみました。

コンセント計画は、家具を置くところから

コンセントの位置を考えるとき、まず確認するのは家具の配置です。

たとえばリビングなら、ソファやテレビボードをどこに置くのか。寝室なら、ベッドのサイズや向き、サイドテーブルを置くのかどうか。

家具の位置が決まっていないままコンセントを配置すると、完成後に家具の後ろへ隠れてしまったり、逆にコンセントだけが中途半端な位置に見えてしまったりすることがあります。

特に気をつけたいのが、ベッドやテレビボード、収納家具などの大きな家具。図面上では使いやすそうに見えても、実際に家具を置くと使えない、ということもあります。

家電を「どこで使うか」を考える

次に考えるのが家電です。

テレビや冷蔵庫のように置き場所が決まっている家電だけでなく、使うときだけ出す家電。

掃除機をどこで充電するのか。ダイニングでホットプレートを使うことはあるか。ソファに座りながらスマートフォンやパソコンを充電したいか。夏には扇風機、冬には加湿器や暖房器具をどこに置くのか。

あとは、書斎でパソコンを置くのであれば向かって右にコンセントがあった方がいい、や
アイロン用のコンセントは右?お施主様の利き手は?
ドライヤーとヘアアイロンも利き手が重要視されるので、洗面周りのヒアリングも丁寧に行うことを意識しています。

お客様が「図面の中で暮らしてみる」を誘導し、分からない、決められないを状態を整理する。
このことを常に意識しています。

コンセントの位置にこだわる

最近は、ベージュやグレーなどニュアンスのある壁を選ぶことも、すっかり定番になりました。

そこで気になるのが、コンセントやスイッチの存在です。

白い壁ならそれほど気にならなかった白いプレートも、ベージュやグレーの壁に付くと、思った以上に目に入ることがあります。白以外でポピュラーな「黒系プレート」は強い色なので、部屋に点在するコンセントやスイッチに設定すると予想以上に存在感を感じます。

だから最近は、色を選ぶこと以上に「どこに付けるか」をシビアに考えるようになりました。

家具に隠せるのか、普段どこから見えるのか。
壁の余白の中で、ぽつんと悪目立ちしないか。

そして、コンセントとスイッチが近くに並ぶ場所では、位置関係も大切にしています。

高さが違っても、できるだけ芯を揃えて通す。

ほんの数センチの違いですが、ラインが揃っているだけで壁面はすっきり見えます。

コンセントは「必要な場所にあればいい」ものではなく、壁を構成する小さなパーツのひとつ。

壁の色や家具と同じように、位置まで含めて考える。

細かいことですが、こういう積み重ねが、完成したときの空間の整い方につながると思っています。

壁掛けテレビのコンセント位置と隠ぺい配管

今や壁掛けテレビは新築では当たり前になってきました。
この壁掛けテレビをすっきり納めたい場合、コンセントの位置は特に慎重に考えます。

まず確認したいのが、設置するテレビの品番と壁掛け金具。テレビによって端子の位置や背面の形状が異なり、使用する金具によっても、コンセントを納めやすい位置は変わります。

そしてもうひとつ大切なのが、テレビを見る高さです。

ソファに座って見るのか、床に座って過ごすことが多いのか。どんな家具を置き、その部屋で普段どのように過ごすのかまでヒアリングしながら、テレビ本体の高さを考えます。

また、ゲーム機やレコーダーなどをテレビボード側に置く場合、テレビとの接続をどうするのか。配線を壁の中に通して見えないようにするなら、あらかじめ隠ぺい配管を計画しておく必要があります。

テレビ・壁掛け金具・家具・見る高さ・接続機器・配線方法を洗い出し、ベストな位置を決めいきます。

壁掛けテレビをすっきり見せるためには、こうした細かな確認が大事です。

ダイニングの「ホットプレート問題」をどうするか

ダイニングのコンセント計画で、よく話題になるのがホットプレートです。

テーブルでホットプレートを使うとき、壁のコンセントから電源を取ると、どうしても床の上をコードが横切ります。

使う頻度はそれほど高くなくても、熱いプレートを囲んでいるところにコードが伸びているのは、見た目だけでなく使い勝手の面でも気になるところです。

そこで、間取りや床材などの条件が合う場合に提案することがあるのが、ダイニングテーブルの足元にコンセントを設ける方法です。

既製品のアップコンセントを使う方法もありますが、無垢フローリングの場合には、床材を加工してコンセントを埋め込み、使わないときにはできるだけ床になじむように納めることもあります。

普段はなるべく存在を感じさせず、必要なときには使いやすい。

コンセントのような小さな設備だからこそ、機能だけでなく、空間の中でどう見えるかまで考えて納まりを決めています。

※施工方法は床材や下地、電気設備などの条件によって異なるため、すべての住宅で採用できる方法ではありません。

まとめ|コンセントは「数」より「位置」

家具はどこに置くのか。
どんな家電を、どこで使うのか。
コードやプレートはどのように見えるのか。

壁掛けテレビのように、機器や金物、接続するものまで確認して初めて位置が決まる場所もあります。

図面の上にコンセントの記号を配置するだけではなく、そこに家具を置き、人が過ごしているところまで想像してみる。

そうすると、「ここにもうひとつ必要」「これは少し位置をずらした方がいい」と、暮らしに合った配線計画が少しずつ見えてきます。

そして、できるだけ使いやすく、使わないときには存在を感じさせない。

小さな設備ですが、そんなところまで丁寧に考えることが、心地よく整った空間につながると思っています。

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